フランス クリスマスと言えば、チョコレート
私がワーキングホリデービザを取得した時なので、かなり古〜いお話です。
当時、フランスで職務経験を持ちたいと思っていました。
その時、たまたまovni(日仏新聞)で見つけたショコラティエ(チョコレート屋さん)へ応募し、働き始めました。
ところで、チョコレート屋さんで働いて初めて感じた事の一つが寒い。
店内温度をチョコレートにとって最適な温度、18℃〜20℃に保たれています。
一年中、体の芯が冷え、ブルブル震えていました。
また、幸か不幸か、それはそれは厳しいマダム エバンと一緒に働いていたので、別の意味でも震えていました。
今、思えば、オーナー側から様々な事を教えて頂けたので、実りの多い経験だったと思います。
他の方からは、きっと学べないであろう知識を学べたと思っています。
ところで、日本人の私が目を丸くして驚いた事の一つが、クリスマスにおけるフランス人のチョコレートの消費量です。
キロ単位のチョコレートが飛ぶように売れます。
こちらは量り売りなので、日本で購入するよりも安いですが、それでも高級チョコレートなので、値は申し分なく張ります。
なので、12月の売上は、そのへんのジュエリーショップより遥かにいいです。
そんな高級メゾンだからこそ、細やかな配慮が求められました。
例えば、商品であるチョコレートに触れる際(箱詰めの時)、表面を傷付けないよう、隅の方しか触りません。
手の温度で、チョコレートが溶けかねないので、手袋を頻繁に変えてました。
勿論、お客様の前では、トングを使用しますが、箱詰めの時はスピードも要求されるので、手袋を使用します。
250g、380g、430g、560g、770g、880g、1キロといった箱詰めの際も、ただ入れるわけではありません。
約40種類に及ぶチョコレートをまんべんなく振り分け、個々のチョコレートの形や大きさ、高さ、模様に至るまで尊重しなければなりません。
また、ダークチョコレートとミルクチョコレートの割合は、7対3弱です。
本物のチョコレート屋さんは、ほぼダークチョコレートで埋め尽くされています。
ただ箱に入れるのではなく、開けても綺麗な状態、いわば、宝石箱のような美が求められました。
値の張る嗜好品というものは、ある種、味だけでは片付けられない、深いこだわりが存在します。
チョコレートを食べながら、ふと昔を思い出し、ブログに書いてみました。
チョコレート屋さんのエクレアです。
写真は、3年前のものですが…。
やっぱり美味しいものは、美味しいです。
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