結婚式=教会を貫くフランスの伯母

94歳も生きているだけあって、個性のかたまりの義理の伯母。

自分にも他人にも厳しく、気難しい伯母なのですが、家族には優しいです。

とりわけ、甥っ子の彼の事を可愛がっているので、私のことも同時に心配してくれます。←最初は決してそんな事はなかったのですが…。

何故、伯母が改心したのかと言うと、老いとともに誰かに頼らざるおえなくなり、頼る人が私達なのです。← したたか者

でも、頼りはじめたと言っても、92才くらいからだから、つい最近の事です。


ところで、毎回お食事会の時に話題になるのが、


伯母「いつ、貴方達、結婚式するの?」

彼 「別に結婚してもいいけど、マサエは、クリスチャンではないし、教会での結婚式はしないよ」


伯母「知ってるでしょ? 私、教会以外の結婚式には、参加しないって」←頑なに拒否


伯母にとって、結婚式=教会
Mariage civil と言う市役所での結婚式は論外なのです。

彼「分かってるよ。参加してくれないのは勿論残念だけど、それはそれでしょうがないね。」

伯母、今度は私に向かって

「彼が亡くなったら、結婚していないと、財産相続できないのよ。」←生々しい

続けて「フランスでどうやって生きていくの?」

ちなみに、伯母は92歳まで働き続け、独身を貫いた人です。

彼「僕が死んだら、まさえは、とっとと日本に帰るよ。」

納得いかない伯母。

はるばるフランスまで来て、私がフランスで野垂れ死にしないかと不憫に思っているのです。

そして、敬虔なクリスチャンの伯母にとっては、何がなんでも教会での結婚式なのです。


義理の兄の結婚式(教会ではない)には、言うまでもなく参加していません。

-その日の夜-


私「毎度話題にするからには、余程教会での結婚式に参加したいんだろうね〜。」

彼「洗礼するにはそんなに時間がかからないとしても、教会で結婚式を挙げるとなれば、何度も牧師さんのところへ行かなければならないよ。」


私「そう簡単ではないよねー。てか、そもそもJeannin(伯母)のために、私がクリスチャンになるのも、何か意味が違うし…」

と言うわけで、94歳の伯母の願いは、私達には届かないのでありました。


揺るがない考えを持つことは、大切です。

伯母も思った事を私達へ伝える。だからといって、受け入れるかどうかは、また別の話。

家族だからこそ、正直にそれぞれの考えを伝える事は大切です。




1番のお気に入りの植物です。

サロンの風景です。
お外の風景 + ベランダ + 部屋の中、毎日、緑に癒される生活を送っています。


Masae à Nantes ~まさえのフランス🇫🇷ナント便り~

様々な職業経験を経て、今のところフランスのナントでフリーランスのエステティシャンをしています。 日々思う事をつれづれなるままに綴ってます。最近、猫の話題が多いです。

0コメント

  • 1000 / 1000