武士道
コロナバカンス中は、専ら読書をして過ごしております。
郷愁にかられるのか、日本の本。
食料品とともに送ってもらった藤沢周平さんの「漆の実のみのる国」を読了。
読書は、日本語→フランス語→🇯🇵→🇫🇷を繰り返しています。
昔の5千円札の偉人と言えば、新渡戸稲造さん。この方が著書の「Bushido」も、この度読了。
この本、元々は英語で書かれた本です。
きっと、外国人のために分かりやすく書かれているであろうと思い、フランス語訳を選択。浅はかでした。(涙)
そもそも、そこからが大間違い。
辞書がないと全く太刀打ち出来ない本で、久し振りに気合い入れて読んだ本でした。
私の中で読書と言えば、ソファに腰掛けゆっくり読むもの。
この本に関しては、もう机に向かい学習状態。久し振り、辞書と携帯片手に読んだ本でした。(苦汗)
フランス語の使用単語が難解。
また、日本史に出てくる人物だけでなく、ギリシア神話の神やら哲学者なども沢山出てきます。
情報が限られていた時代であろうに、これだけの知識と見識がおありだった新渡戸稲造さん。
当時のインテリの方の凄さを思い知らされます。
読みながらフランス語の単語を検索 →翻訳された日本語が "慧眼" →何だこれ?→ 広辞苑→ "物事の本質を見抜く力"
ページ毎に「はて⁇」が浮かび、私の無知さが露呈する内容です。
読み進めながら、毎回「おまえ、バーカ」と言われてるようでした。(笑)
孔子、孟子の名言・格言は薄っすらと記憶にありますが、
ニーチェ(読んでない)は何を言ってる?→インターネット
バルザック(自宅に全巻あるが、フランス人の彼すら全巻読んでない) が何言った?→ インターネット
えっ、ソクラテス自殺説?→インターネット
自害切腹 (左近、 内記、八麿)の箇所で鳴咽していた私へ、
彼「大丈夫?」
私 「ちょっと、この部分読んでみて。僅か8歳の弟までよ。」
数ページ読了後の彼、「うーん、でも自害は良くないって、この筆者言ってるよね。」
つづけて、「しかし、寝る前に読む箇所じゃないね。読むの止めて、早く寝よう。」
時に慰めながらも読めた本でした。
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私は、現在フランスに住んでいます。
日本にいたら、きっと気付かなかったであろう「日本人で良かった」という思いをひしひし感じ生きています。
武士道精神に基づき培われてきた日本の美学。日本人の洗練された情緒 ( 優しく繊細な心)、人を敬い、清く、正しく、勤勉に、誇り高く、気高い精神性。
先人に比べれば、多少失われつつはあるものの、それでも外国人と比較すると、高い教育水準と精神性です。
日本人である事を誇りに思い、この本に出会えて本当に良かったと思います。オススメの一冊です。
フランス贔屓なわけではないですが、この本に関しては、フランスの装丁、なかなか、手が込んでおりカッコイイです。
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