日本の民藝品 山葡萄の籠バック
30歳過ぎた頃から徐々に、工芸品、民藝品というものに惹かれ、そのようなお店へお邪魔してました。
馴染みの民藝屋さんのご主人、商売気があるのかないのか分かりませんが、たまたま山葡萄のバックが欲しいと尋ねた友人へ、
店のご主人 「持つのは良いけどね〜、貴方の年齢では、ちょっと遅いかも」
その話を聞いた私は、
「えつ、〇〇さん、そんな事言ったのの?」
心の中で、あのじーさんなら言いかねないと思いつつ…。
時に正直者は残酷です。涙
笑いながら、その話をしてくれた友人は、その当時は50代だったようです。
そして、何故この民藝屋さんがこんな事を言うのかというと、山葡萄のバッグ、数十年使用してはじめて深い味わいが出てきます。
親子3世代、100年と言う方もいらっしゃるくらい。50代の友人の年齢では、民藝屋さんのご主人が言うように買っても、時すでに遅しと。
一点一点手作りですし、現在では素材そのものがなくなってきてます。
以前、この民藝屋ご主人私用のバッグを拝見しましたが、皮のバックのような質感で、何とも言えない風合いになってました。
凝り性の友人はというと、熊本からわざわざ福島県の山奥まで訪ね、山葡萄のバッグをゲットしてました。
お洒落が大〜好きな人なので、勿論、皆んなが憧れる王道のバックも多数所持しています。
でも、70代になる前から少しずつ、愛用品の数々を断捨離し始め、
私「いつか、その山葡萄のバッグを譲って欲しい〜」
もうすっかり忘れていたのですが、帰国した時に、
友人「人の手によって馴染んでいく変化の楽しみを共有したくて。私の山葡萄のバックはまだあげれないから、こちらを使ってね。」
何と思いがけないサプライズを頂戴しました ← ん??、お祝い⁇ (私、結婚はしてはないのですが…。)
それ以来、我が家で毎日、柔らかくなるよう撫でています。
去年、ブルターニュで購入したジュートとのバッグです。
ブルターニュらしくお魚
使いすぎて、内側の撥水加工がぼろぼろになったので、器用な義理姉が内側にあて布を貼ってくれました。
肩からだらりとかけられる布バッグ。
アフリカ人にしては、ちゃんと作られてます。
昔は、ゴリゴリの物欲の塊だった私ですが、今は、このような安〜いジュートや布バックが愛用品となりました。
そもそもフランスの片田舎で、公共交通機関を利用する私が、ブランド品のバックを持っても不釣り合い…。
今は、すっかり身の丈に合ったスタイルに落ち着いてます。
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