思い出深いHERMÈS Carré アンティークスカーフ
クローゼットの中をごそごそ整理していたら、思い出深いスカーフが目に留まりましたので、このスカーフについて
29歳の時、ワーキングホリデービザでパリ6区にある有名チョコレート店にて1年弱勤務してました
そこに、お客様としてご来店されていた91歳のマダム
元々は 、私の同僚がそのマダムから可愛がってもらっていたのですが、ある時、その同僚からのお願いで、その方のお宅へお届け物をする事に
おつかいが終わると、マダムからチップを頂戴しました
しかしながら、チップ慣れしていないことと、チップにしては高額な金額だったため、すんなり受け取れず、その方が日頃購入する物を見繕って再度お届けにあがりました
そしたら数日後、
マダム「あなた、いずれ日本へ帰るだろうから、これをフランスの思い出にしてね」
プレゼントを頂戴したのです
中身を拝見すると、そこにはご本人所有であろうエルメスのスカーフ
こちらです↓
絵柄は、本当にフランスの思い出になるよう、フランスのシンボル coqと各地方の歴史的建造物などが描かれたモチーフ
どうしよう、、、これじゃあ、海老 鯛じゃないかぁ~ (汗)
こんな高価な物を頂いては…と思い、急いで近くのお花屋さんでお礼の花束を見繕ってもらい、これ以上物々交換が続かないよう配達を依頼
それから何度か、通りでお目にかかりましたが、お年がお年の方だけあって…
日本へ帰国後、お手紙をお送りし1年目は無事に届きましたが、2年目は、出したはずのお手紙が戻って来ました
そこには、読まれることもなく死亡と記載されてました
あれからお亡くなり15年以上経ちますが、今でもマダムの品性と優しいお人柄は、このスカーフとともに私の中で鮮明に生き続けています
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