1925年生まれのフランス人伯母
子どもがいないかわり、介護というお役目が私達には始まっています。
とは言っても、軽度の介護です。
先週、94歳の伯母が自宅で転んでしまいました。
何ともないと言ってはいたものの、先週の土曜日の朝、激しい痛みで動けないとのこと。
レンストラでゆっくりお食事でもした後、伯母のお家を訪ねる予定だったのですが、急遽予定を変更。
私も仕事終了後、伯母宅へ駆けつけ彼と合流。
部屋には、伯母と彼以外に、上の階に住むマダム(80過ぎの女性)もいらしてました。
こちらのマダム、伯母を慕い、快く世話を焼いてくださいます。上品な美しさの中にも、一筋縄ではいなかい強さをお持ちです。
マダムが、伯母のために入院用の荷物をまとめてくださいました。
私が伯母宅へ到着した時は、彼がちょうど救急車を手配中。
フランスの救急車は、命に関わる緊急性がない場合、待たされます。
それでも、高齢(94歳)で、一人暮らしという状況を考慮し、通常より早い到着です。(電話してから2時間後)
伯母が自宅を去る際、
マダム、「バカンスへ行ってらっしゃい」と茶目っ気たっぷりにお見送りし、
伯母、 「ありがとう、マドモワゼル フォッシュ」
実は、この2人、れっきとしたマドモワゼル(未婚女性の敬称)同士。独身を貫いた女性達です。
2人の間は、常に敬語です。
大抵、親しくなると敬語ではなくなるのですが…。
ところで、建物のエントランスには、ストレッチャーが用意されており、伯母は車椅子からストレッチャーへ移動。
ストレッチャーの両サイドには、寒さ防止を兼ねたダウンが装備され、ファスナーをすると、まるで寝袋にくるまった状態に。
彼 「キャンプだね。」
伯母は笑みを浮かべながら、ストレッチャーで運ばれて行きました。
さらりとブラックジョークが飛び交ってます。
伯母の部屋を軽く片付け、16時頃、自宅へ戻ると、どっと疲れが…。
身内とはいえ、気難しいお年寄りの世話は、本当に疲れます。
何だろう?この疲れ。
生き血を吸うドラキュラじゃないですが、生気を吸い取られます。
94歳まで生きている人は、弱っているとはいえ、化け物級のパワーがあります。
流石にこの日は、91歳の義父が入院しているリハビリ施設には行かずお家で休養。←二重で疲れる。
伯母の場合、転んでも骨折してはいないので、近いうちに退院出来ます。
第二次世界大戦時が成長期だったので、カルシウム不足のはずなのですが…。←強靭な肉体
義父に伯母の病室の電話番号を教えようとしたら、義父は「別にいらない」と。
ちなみに、2人は姉弟です。
仲悪くはないけど、とりとめて良くもなく、義父は、付かず離れずの関係を保っています。
年を取ると、否が応でも人に頼らざるおえなくなります。
伯母のような気難しい性格だと色々大変です。自分で自分の首を絞め、病院でも、誰も世話をしてくれません。
年を取ると、好々爺のように、ニコニコ感じよく人と接するのが大事だなぁと思うのでありました。
今日の午後は、ナントの中心部にあるJardin des plantes (ナント植物公園)を散歩。今更ながら初めて。
丸まって気持ち良さそうに寝てます。
春ですね〜。
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